5月に廃車した場合、自動車税はどうなる？

毎年5月初旬に、車検証に記載の所有者のもとに納税通知書が届くので、それに基づいて5月末日までに納税を完了する必要があります。
※自動車税は地方税で、普通自動車の税金は都道府県が、軽自動車の税金は市町村が徴収します。

5月に車を廃車にしたとしても、自動車税は毎年4月1日の所有者に対して課せられるため、4月1日時点で所有していた、その年の自動車税を全額支払う必要があります。

しかし、地方税法により、車両が廃車になった場合、税金の還付が可能です。
具体的には、車を売却または廃車した際、売却・廃車の翌月から3月末までの期間に対する税金が還付される制度が存在します。
例えば、5月に車を廃車にしたなら、6月から3月末までの期間にかかる自動車税が還付されます。この申請は各市町村役所で手続きが可能です。
※自治体によって制度の詳細が異なることがあるので、具体的な手続きについては自分が住んでいる市町村の役所でご確認下さい。

廃車に伴う税金還付は、廃車手続きが完了した後、月割計算により実施されます。還付金額は、車の排気量と廃車した月により異なります。
具体的には、年間自動車税額を12で割った金額を基に、登録抹消した翌月から3月までの残存月数に応じて計算されます。
※自動車税の還付は、軽自動車は対象ではありませんので注意してください。

また、車を廃車にしたことで還付されるのは自動車税だけでなく、自賠責保険の還付もあります。自賠責保険も月割計算で還付されます。
※自賠責保険の還付は、軽自動車も対象となります。

4月1日以降に車の所有者が変わった場合でも、その年の自動車税の還付は4月1日時点の所有者に行われます。
そのため、所有者が変わった後に車を廃車にした場合、還付金は前所有者が受け取ることになります。この点については、所有者の変更時に注意が必要です。

なお、自動車重量税の還付申請も忘れずに行いましょう。これも車の永久抹消登録手続きをする際に一緒に申請することが可能です。

総じて、車を5月に廃車にした場合でも、全額の自動車税を一度納付した上で、後から月割り計算による還付を受ける形となります。